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 二十年前の自分はああだった、こうだったと語るような年齢にこの自分自身がなる日の来ることなど、神話や伝説とおなじくらいに、かつては想像することすら非現実的な話だった。
 そう感じていた二十年後さえもが二十年前になり、ということはつまり、最初にそのようなことを思ってから都合四十年が経ってみて、当時二十年後の未来は線でさえなく点でしかなかったのが、いま過去のほうを振り返ると、それは線どころではなく面として拡がっていて、二十年前よりも四十年前のほうがその幅もあるように感じられるのは、やはり若かったころのほうが可能性の幅も広かった、ということか。
 また一方で、やがてはその扇の要に立たされる日が来ることをおもうのが、一人で深夜まで起きていたときなど、特にこのごろしばしばある。
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お疲れ様でした

 まだ体が利くうちにやっておきたいことはありませんが、と訊かれてしばらく考えた末に、ようやく一つのことを思いついたが、尋ねてくれた人の善意をおもうと口にするのが憚られた。
 その種のことでこれまでに私が出かけていったもっとも遠い地は長野県の飯田市で、新宿駅西口のバスターミナルから高速バスで四時間かかった。私の祖父の死から三年後、その祖父の弟の葬儀に参列するためだった。祖父は婿養子に入ったため、実家を継いだ人だった。
 その二年後に私の父も世を去ったが、葬儀に参加するたびに胸のうちで、「お疲れ様でした」とつぶやくときの、こどかすがすがしい気持ち、あれをまだ何回か味わいたいという思いがある。歳のせいだか、なにがなし安堵感を覚える時と場になってきている。
タグ: 祖父
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たたむ

 乾いた洗濯物をひとつひとつゆっくりと、までていねいにのばして、小さな膝の上でたたむ妻の姿が見えた。九月に入りようやく涼しくなって寝付きやすくなったためか、早く寝入ったぶん朝の五時過ぎに目を覚ますときょうも晴天らしく、なにもこんなに早くから洗濯物をたたむこともあるまい、と声をかけそうになった。
 半年前に亡くなった老妻の、五十数年変わらぬ姿だったが、いまさらこのような夢を見るのも、私自身が自分の記憶をたたみはじめにかかっているからかもしれない、という気がして、しばらく横になったまま、室内が窓から明けていくのを、ぼんやり見ていた。
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「血迷い」からの生還

まず、2013年に入ってからのぼくの記事(「2000年代の日本語」以降)を閲覧してくださった方々にお詫びをしなければなりません。
なぜなら、それらの記事の内容があまりにストレート過ぎたからです。

つまり、ブログをなさっている方々、なかでも「書くこと」に関心をおもちの方々は、「ストレートな表現」では届かない人の心まで届く可能性のある手段として「フィクション」を選ばれた、ということを今更ながら再認識する次第になったからです。

幸い2012年の年末からぼく自身も書くことを再開し、2013年末か2014年始に何らかのカタチにまとめたいと考えています。
とはいえ、書くことは「書く日々次第」でどういう方向に向かうのかは本人にも分からない部分が多いことは、みなさまがよくご存じのことですので、ぼくもきょうからは頻繁にこのブログを更新しながら、さらなる成長を目指したいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
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